家具制作鯛工房

〒869-2504 熊本県阿蘇郡小国町西里 1608-2

tai-blog.com

孤雲野鶴。鯛工房代表が綴るブログ。暮らし、生活、家具、社会。

Contents

Column

工房を修理する

工房運営はなかなか大変です。製品作りには多くのエネルギーが必要です。工房経営には、実はモノ作り以上の配慮が大切です。そして、工房設備の管理運営にも多くの労力が必要となってきます。

画像:傷んだ土台

私は、およそ17年前に(2003年時点)現在の場所に引っ越して来て工房を開設しました。使用した建物は、引っ越してきた時点で、およそ30年前から使ってきた椎茸作業場です。しかもその建物は移築されたものでした。おそらく、今から50年以上前に建てられたものかもしれません。
写真1(一番上)でわかりますように、工房南側の土台は腐ってぼろぼろの状態です。最初に修理すべきところだったのですが、当時はそこまでの余裕がなく、後回しでスタートしたのです。
今回、マレーシアから帰って工房再開を機に、傷んでいた住居、工房、敷地のメンテナンスを行いました。以前から、しなければいけないメンテナンスの懸案事項は数多くあったのですが、このような機会でもない限りなかなか踏ん切りがつかないものです。

先ず、錆びた工房のトタン屋根部分の塗装。少し手遅れ気味で、留守の間にかなり錆が進みましたが、張り替えるほどではありません。今回はトタン用ペイント(シルバー色)を奮発しました。最近流行のガルバニウム鋼鈑風で(でもないか)、見栄えの悪かったブルーの波型トタンのイメージチェンジになりました。早め早めの手入れが良いのは分かっていますが、中々実行できないものです。

画像:修理開始

腐った土台を前にして、大工仕事に関して素人の私は、何をどう対処したいいのかまったく分かりません。木工仲間や大工仕事の得意な知人 (共に自分で住まいや工房を建てた経験の持ち主) や建築家に見てもらい、私が自分でできる範囲での対策をアドバイスしてもらいました。
その対策方法は、土台は変えず、コンクリートブロックを柱の下に敷けば良いというものでした。これなら私にもできそうです。大げさにいえば目の前の霧が晴れたような気分でした。やる気と勇気が出てきたのです。
以下に仕上がりまでのプロセスを紹介します。

1.グラウンドレベルを下げる
これは自主的な判断で行いました。雑草の成長でコンクリートの基礎部分と地面がほとんど同じになっていて木部が湿気の影響を受けますので、南側基礎部分の地面を幅1m位、高さ10cm程度下げました。ただし、その部分が他より低くなったため、いずれ側溝を入れる等の対策が必要ですが、これは後回し。
2.コンクリートブロックの制作
型をコンパネで作りました。ブロックの奥行は柱よりやや広めにし(13cm)、高さは元の土台の高さを測りましたが、ばらばらで分からないので、柱の幅に合わせて 12cm としました。幅は20cmです。計測した限り、土台が腐って沈んだのは1〜2cmという所でした。年数を考えると、思ったより沈んではいません。意外に持つものです。セメントの配合割合、粘度は分からないので友人に聞きました。
3.土台の切断
画像:土台切除 壁板を剥ぎ(写真2)、柱の下部分の土台をチェーンソーで切断します。柱は柄で土台に入っていますので、柱の柄は手鋸で切って柱の小口をフラットにしておきました(写真3)。 柱は宙に浮いています。壁など全体で持っているのです。
柱の奥に見えるコンクリートは床の基礎です。床の基礎は建物とは独立しています。最初は土間でしたので、一番最初に左官屋に頼んで施工してもらいました。
4.ジャッキアップ
画像:自作コンクリートブロックの挿入 写真4は、建築用の部材(名前は忘れました)を部屋の内外に各1本ずつ使用して梁を持ち上げ、コンクリートブロックを挿入したところです。
場所によっては梁から柱が抜けて柱が持ち上がらないので、補助的に車のジャッキを使ったりしなければならず大変でした。全体的に持ち上げた方がいいのでしょうが、我々は一箇所ずつ行いました。
5.塗装
全て(4個)のブロックを入れ、壁を張り直して塗装を行ったところです。残った土台は完全にフリーの状態で、何の力もかかっていません。時間が取れるまで、土台は暫くこのままの予定です。長年気がかりだった部分の修理ができて気分は実に爽快です。

やってしまえばそれほど大変ではありませんでした。建物は相当傷んでいても補修はできるというのが実感ですが、方法が分からないのです。修をすればまだまだ使えます。
私は工房を新築する余裕がありませんでしたから、古い建物を改造して工房としました。私と同じような境遇の方、心配することはありません。これは補修の一例ですが、何とかなります。この記事が、大工経験がなくて困っている方の一助になれば幸いです。

画像:修理完了

現在(2003/10/31)、まだ写真5の状態です。まだ、テンポラリーです。友人の話によると、水対策をしないと同じことの繰り返しになるということです。水対策とは、雨水がかからないようにするということです。そのためには、軒を作る、庇を出して物置を兼ねるとか、水切りを付けるなどの方法があります。私は、先ず最初に雨樋を取り付けようと考えています。私にとって、費用も時間も少なくてすむ最も手っ取り早い方法だからです。
最近(2004/03/03)、ようやく傷んでいた南側の雨樋の交換を行いました。
(2003/11/01)


鯛工房 / 〒869-2504 熊本県阿蘇郡小国町西里 1608-2
Copyright 2005 Tai-workshop / All rights reserved.


spc