マイペース
マレー人でもチャイニーズ系やインド系がいます。チャイニーズ系やインド系マレイ人の方と話す機会がありますが、彼等の中にはマレイ系に不満を持っている方もいます。
マレーシアは大きくマレーシアン、チャイニーズ、インデアンという三つの人種から構成されていますが、マレーシア政府はブミプトラ政策といって自国のアイデンティティーの確保のためにマレー系民族を優遇する政策を実施しています(注1)。チャイニーズ系やインド系の不満はその点にあるようですが、自国の成り立ちやアイデンティティー、社会全体のバランスからいえば妥当な選択に違いありませんし、多民族国家の難しさを多少見たような気もしますが、マレーシアはうまく調和し、うまく折り合いをつけているほうだと思います。
マレーシアに三ヶ月暮らして実感したのは、ゆっくりとした彼らのペースです。せっかちの私は驚いたのですが、それがこの社会なのです。ゆったりとマイペースで仕事をする彼等には不満も出て来るかもしれませんが、なかなか変えられるものでもありません。
商売はほとんどが中国系が占めており、インド系が少々。マレー系はわずかで、さすがに最近マハティール大統領もマレー系に「ビジネスや教育でなぜ失敗するのか考える必要がある」と、努力の必要性を喚起する声明を出したそうです。
ある中国系の知人がマレー系へのひとしきりの不満の後に、しかし、これで良いのだと言います。我々にはそれだけビジネスチャンスが広がる。中国系が主にビジネスを行い、マレー系はその恩恵にあずかればいい。お互いにハッピーだと言うのです。
(2001/2/6)
- 注1)ブミプトラ政策
- 政策の一つは企業や政府機関で人員構成が人種構成をベースとしたものになっているが、マレー系 (ブミプトラ) が重視されている。貿易やビジネスで許可が必要とされている場合はブミプトラへの優先的保証が与えられており、政府奨学金による海外留学等、奨学金、教育を優先的に受ける権利もブミプトラが優遇されている