家具制作鯛工房

モダンでシンプルな家具を制作する家具椅子工房です

ドイツ型貢献に思うこと

ラオス中部、タケク県にあるカムワン技術訓練校はドイツが関わっている。設備も充実しており、校舎のレイアウトを始めとして、計画段階からの専門家の指導が歴然としており、長期的な視点に立った協力の姿勢を感じる。
長期的なプランに基づく職業訓練への支援を指すのではなく、それを支える戦略を思うのである。

国家の戦略としてこの地域をどのように捉え、そのためにどのような手段で影響を与えていくかという側面を抜きにしては、ドイツなどの長期に渡る協力の方針は理解できない。
彼らには、対象地域でどのような道具が伝統的に使用されてきたのか、などという点には興味が無く、彼らの方法を教授する。長期的に見た自国の文化の刷り込みである。

武力、経済力での戦いの後は、文化的覇権の時代であるともいわれる。様々な地域で、自国の文化的影響を与え、その地域で様々な文化的、産業的手法がスタンダード化していけば、将来的に、利益の還流は想像に難くない。

ただし、こういった露骨な自国への利益誘導は今日的ではなく、Winwinの考え方で置き換わったりする。そうでなければ、したたかな欧米の政策を理解できない。
そういった立場に立つと、ナイーブな支援・貢献・援助論は姿を消していき、骨太で長期的な視点と方法論が浮かび上がってくる。
(誤解を恐れずにいえば、この点では、是非は別にして地元の要請は二の次である。例えば要請のある道路整備よりも自国の利益に繋がる協力優先等)

是非はともかく、日本に乏しいと写るこのような戦略ではあるが、アメリカに追随したアフリカ重視に重点を移す日本の外交政策の変化に伴い、JICAの協力方針がアフリカ優先に変更された現状を見れば、やはり国家戦略には添っていることを感じるが・・。

フランスが当校木工科を指導していた時代の加工品は、現在スタッフが行なうものよりも高度である。つまり、退歩が著しいのかもしれない。
しかし、退歩と判断する前に、はたして進歩があったかということも考えられるし、技術の定着が充分ではなかったとも考えられる。

前任地マレーシアは長く英国統治だったが、英国が残した伝統文化の一つはガーデニングであり、優れた英国の木工技術は定着していない。しかし、日本には開国以降に移植された英国の伝統木工技術が根付いている。我が国には受け皿としての文化レベル、物作りのレベルの高さがあったわけである。

同様に、此処にはフランスが根付かせようとしたものを受け止める土壌がなかった・・、のかもしれない。そして、未だにモノ作りに必要なロジカルな視点が欠けているのをみると、その感を強くする。

この問題への手短かな解決法は、おそらく無い。
前述のようなオペレーションがあり、それをベースにすれば息の長い取り組みは可能かもしれないと思うが、JICAのシニアボランティア制度を見ると、どうしても、その場しのぎ的である。
それはそれとしても、さして重要とされない地域の場合、JOCVやSVの派遣で、表面的には協力の姿勢を継続させておくという、ファジーな日本的外交姿勢を、この制度に感じる昨今ではある。
(2006/09/12)

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