家具制作鯛工房

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孤雲野鶴。鯛工房代表が綴るブログ。暮らし、生活、家具、社会。

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家具のディテール

ハイバックチェアー

画像:hi-back chair 1

1977年、学生時代に制作した椅子ですから、もう三十年位前になります。座面はキャンバス布でしたが、現在は残っていません。当時の私には木工技術も無く大変苦労して制作しました。部品の実長は図学のテキストを読みながら四苦八苦して求めた記憶があります。

一時、飾り物として使っていたので余計な部分は取っ払いました。
基本的にヨットなどの帆船をイメージした椅子です。シートはキャンバス布製で、シートにロープを取りつけ、そのロープのテンションによってフレームとシートが一体となり、また、ロープを緩めることで背板に掛かっているアジャスターの固定も解けて背板の角度が変えられるというものです。

画像:hi-back chair 2
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アジャストバー後ろにある細い穴に通された細いロープはフレーム後ろにある穴を通ってシート座面下に繋がっています。
先ず、前脚にキャンバス製シートを引っ掛けます(引っ掛ける部分は脚の上部でしたが切断しました)。次にシート背板部上に取り付けられたロープは背板上部の長穴を通って背板後ろにあるクラムクリートというヨット部品に強く引っっぱりながら掛けるとシート全体が張られるという構造です。

画像:hi-back chair 3:アジャスター

アジャストプレートは5mm のフラットバーから自作しました。前脚のテンションロットはφ4mm で、これも自分でネジを切り、全ての金属部品はシリコン樹脂焼付塗装を行いました(耐熱缶スプレー黒色を吹き付け、オーブンで焼いた)。

基本構造は結構評価してもらいましたが、問題点としては、アジャストバーが臀部に当たって具合が良くないこと、シートを取りつけると、フレームが隠れて面白さが無くなってしまうことでした。また、シートが最終的にどのように変形するかということが経験不足の私には掴めず、座り心地の改善でかなり悩みました。

画像:hi-back chair 4:クラムクリート

どうしてもこの椅子を「モノ」にしたく、その後二度、デザインをアレンジして制作しましたが、ついにギブアップした苦い思い出の椅子です。
ちなみに、背板にはテーパーが付いていますが、自動鉋に通しながら手でテーブルを動かして厚みを変え、後はひたすら電動サンダーを使って仕上げました。
材質は欅、仕上げはこの当時からオイルを用いています。


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