家具制作鯛工房

モダンでシンプルな家具を制作する家具椅子工房です

個人輸入詳細 (2)

■ショップを探す

まず、何といっても大事なことは、どんな業者がどのような製品を扱っていて、海外にも通信販売を行なっているか、などという情報収集が先決です。そのためには、その業者のカタログを手に入れるか、宣伝広告を実際に目にする必要があります。最も手っ取り早い方法は個人輸入に詳しい友人がいれば、相談することです。そうではない場合、個人輸入代行業者などを利用するという方法もありますが、良いものを安く、自分の手でという個人輸入の精神(?)から、なるたけ自分自身でやりたいものです。そのための情報源としては海外の専門雑誌を購入することです。洋書専門店などで、必要な国の必要な専門分野の雑誌のオーダーをします。これだけは代行業者にやってもらうしかありません(ファインウッドワーキングマガジンなどのメジャーなものは有名洋販店に置いてありますが)。あるいは、海外にいる友人に必要な専門雑誌や、ショップのカタログをを送ってもらうという手段も考えられます。僕の経験では、何しろいろいろな面で参考になるので、まずは専門誌を購入するのが賢明かと思います。

■カタログの請求

次の段階としては、その雑誌を見て、興味のあるショップからカタログを請求するか、広告を見て商品をオーダーするわけですが、より専門的な商品を探すのであれば、まずは自分が必要だと思われるショップのカタログを手に入れるべきだと思います(期限を切った特別セールの広告などで、欲しかったものが非常に安く売られている場合はその限りではありませんが。そのような場合でも、たいてい商品と一緒に最新カタログが同梱されてきます)。雑誌の広告には有料、無料のカタログ有りという表示があります、あるいは海外との取り引きはしないという表示もあるかもしれません。なにしろカタログ有りますというショップに、それを請求してみます。相手に海外との取り引きの意思がなければ、そのままなしのつぶてという場合が多いようですが。
(以下次号)

出雲大社見学記

しばらく前から出雲大社と伊勢神宮には行かなければならないと思っていました。私は文明開花の時代から戦前位の洋館といわれる西洋建築物が好きで、その時代に日本で製作された洋家具にもまた興味があります。そして、それらの建築物と、その内部に置かれた家具類は、洋風といわれながらもヨーロッパなどのそれと比べた場合、非常に簡素で、抑えられた雰囲気にリデザインされている場合が多いわけです。同じことは仏教建築にもあてはまります。韓国、台湾などの寺院と日本の仏閣を比べると一目瞭然です。この清楚で抑制された美はどこから来ているのかということを考えた場合、これはもう神社、すなわち神道の精神から影響されてきているという以外、私には考えにくいわけです。そこで、有名な二つの神社になにしろ行ってみなければならない。そして、私が勝手に舶来様式に影響を及ぼしたと思っている神社建築に、何かその切れ端はあるか、精神の断片を垣間見せてはくれるか、というようなことを確認しようではないかと思ったわけです。

たまたま島根県に納める家具の注文を受け、納品のときに出雲に回ろうということにきめました。無事に家具の設置も終わり、ふとした理由で少々時間がとれ、まったくの偶然からその神社に立ち寄ることになったのです。「国宝 神魂神社」立て看板にはそのように書かれていました。小学校時代に遠足で訪れた護国神社を思い出す、不定型の自然石で作られた懐かしい石段をのぼると、拝殿が見えてきました。特に重厚でもなく、むしろチャチに私には映り、このような落胆は観光名所の常というような、よくある話で、期待しない分だけ腹も立たないという、いつもの醒めた気持ちで横手にまわった僕は、拝殿の後方の本殿が静かに視界に入ってきたとき、思わず息を呑んだのです。まさしく弧高にして威厳、精謐にして力感、簡素にして精緻、静かにたたずむ名前も聞いたことがない神社に古代日本人の美的解釈、精神の形式置換を観たのでした。
説明によれば、この神魂(かもす)神社は出雲大社よりもおよそ四百年も古い日本最古の大社造の国宝で、祭られている神様は伊邪那岐命(いざなぎのみこと)、伊邪那美命(いざなみのみこと)(天照大神の両親)だそうです。その日の夕刻、僕は幾度も唸りながら神魂神社を後にしたのです。

翌日、出雲は汗ばむほどの上天気でした。大社の境内は想像していたのよりずっと広く、全体の地形や雰囲気はさすがに荘厳で粛々たるものがあり、本殿も壮観で重厚ではありました。しかし、本殿自体のまとまりやバランス感は神魂神社に一歩ゆずるなというのが率直な印象でした。
これっきり、とりっきりの大型バス団体ツアー記念ポーズ、写しまくり一派で大社は賑わっていました。しかし、僕はポケットに入れたバカチョンカメラのシャッターをついに押さずじまいだったのです。というのも、肝心な本殿は玉垣、端垣と呼ばれる二重の塀によって見えにくく、バカちょんでの撮影には遠すぎたこと、そして、なにより前日見た神魂神社が圧倒的に印象的だったからです。
ちなみに、この神社の御祭神は縁結びの神様、大国主神です(だいこくさまとして慕われている)。また、巷で神無月のとき、ここ出雲では神様が集合するので神有月といい、陰暦十月十日を神迎祭、十一日から七日間を神在祭として祝うそうです。

名も無い、地方の寺院や神社も心なごむ場所です。神社様式も時代が下がるにつれ、仏教様式を取り込んでいきました。これらの混淆が地域性、民族性であり、あるいは文化と呼べるものだと思います。神社建築最古の様式を伝える二つの神社の簡素で潔い形式にふれ、我国伝統建築の清楚で抑制されたスタイルの原点を見たような気がしたのです。出雲に行くなら松江市大庭町にある神魂神社にも、立ち寄ってみることを奨めます。

工房を建てる (3) 工房建築リポート 2 : 馬場正則

土地の交渉、金策のあと実際のプランを考える時、自宅を優先して考え、工房の方はどうしてもあまり真剣には考えず、とりあえず安くあがる方法を考えてみました。敷地の状態の中で、自宅と工房配置をしたわけですが、私の場合、敷地の形状が、南北方向に道路に沿って細長く、道路と反対側が急斜面なので、どうしても工房も南北に細長くならざるを得ませんでした。工房を建てると決めた時より、先に工房を建てられた人の所の見学に行き、また、現在の工房(学校跡)の使い勝手など、考慮した上で、細長くした方が、機械の配置や加工手順に都合が良いのではないかと思っております。それに、自分で作る上でもやり易い方法だと思って細長くしました。
広さは、3間×8間(1間=1.92m)の24坪(実際は26坪強)としました。構造上3間以上の梁間ですと、トラス(合掌)を架けないと不安定ですので、単梁でできるように3間以内にしました。また風の強い所ですので、風圧を考慮して柱と柱を梁でつなぎ、柱と梁を筋かいで補強した構造で、屋根は片流れとし、基礎はベタ基礎としました。基礎に関しては独立基礎や布基礎(連続基礎)という方法もありますが、床を兼ねたものとしてベタ基礎ということになりました。これは、風圧の関係上、建物高さをできるだけ低くしたかったのと、床の経費を省くこと、また、建築後の床の沈下の事を考えてのことです。

屋根は金属製の折板にしました。よく工場や倉庫の屋根に見られるのもので、金属板を山折り谷折りにした凸凹のもので、比較的安価で、下地がいらなくて、スレート、アスファルトシングル、コロニアル等に比べて耐久性があるということが理由です。また、自宅も同様にベタ基礎に屋根も折板ということで、工房とのバランスも考えてこのようになりました。他にもいろんな方法が、またより安い方法もあろうかと思いますが、私の場合、最も重要な所には、重点的に限りある資金をあててみました。自宅と工房に自己資金と借金を合せて、坪10万以下でしか作れませんので、丈夫さが求められる所には、重点的に資金をあて、他の壁や内部は廃材や、あるもの、もらい物をあて、多分、外部で資金が終わり、内部未完成のままにて移転するようになると思います。
工房の柱や梁には電柱の廃材(1本6m〜8m : 1000円)をNTTの工事会社より買入れました。運搬代を入れると一本約千五百円位になりました。あと足りない所は、角材の一番安い一等材を使用します。また、梁の不足分は、北欧のパイン材(φ200 前後)を使用することにしました。八メートルで、ほとんど末口と元口が変らない材で、同等の杉材の約半値位で入ります。

実質的に工事に入ったのは4月下旬ですが、現在、工房は基礎の栗石地業を終え、自宅の床堀り、便槽入れを終えた状態で停止しています。めずらしく割のいい仕事がきましたので、資金かせぎに一ヶ月半程かけて仕事をしているわけで、梅雨明けから材木のきざみ、基礎の仕上げにかかる予定です。この間に、建設会社に勤めている学校の先輩に図面を渡して見積をしてもらいましたが、大変参考になります。概算でどの位あれば工務店に頼めるのか、自分で作業できる所をするとどの位になるのかが(見積上の金額で)、わかるし目安になります。ちなみに一例ですが、生コン一立米を自分で発注すると12000〜14000円/立米になりますが、業者発注ですと9500円/立米 になります。生コンの量が多い場合は、自分でやるのも考えものです。
実際の工程レポートは次の機会に…。
(以下次号)

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