家具制作鯛工房

モダンでシンプルな家具を制作する家具椅子工房です

はじめに

明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。酒も飲める量が減ってきております。目は老眼ぎみであります。糖尿を抱え込んでしまった友人もおります。走っては中断を繰返したジョギングはとうに諦め、万歩計をさげ、気合いをかけたウォーキングも束の間でありました。今年からは自転車だ、などと思ってはみますが…、まずはお互い、怪我と健康に留意しつつ…。

家具について (10) −工芸ニュース「幕末からの椅子のデザイン小史」より

かなり長々と、「工芸ニュース」誌からの記事を転載してきました。この記事 家具について 1〜)にとって必要な部分は、「ゼツェションと実用家具」までだと考えましたが、参考までにゼツェション以降も引用させて頂きました。

私が知らないだけかもしれませんが、日本における洋家具の歴史、あるいは、そのデザインの流れの変遷について等の、きちんとした資料をあまり見かけません。不十分ですが、この部分についての関連事項等の掲載をおこないました。

家具にかぎりませんが、歴史的な流れを押さえておくということは大事なことだと思います。また、伝統様式の学習というものも必要なことだと思っています。以前にも書きましたが、伝統様式は、無名の工人の解釈の積分であり、この積み重ねが時代様式であったり、民族様式であったりすると私は考えています。
様式について、時々不思議な思いにかられます。民族固有の様式や、時代によって固有の様式の存在のことです。混沌ではなく、様式という名の秩序、あるいはフォーマットというものは必要なのか、それとも必然なのか。もしくは民族や風土、人間の無自覚の要求なのか。解釈、あるいは批評のための土台なのか。自然が調和と秩序の中に個性を競うように、また、個と民族、個と時代、さらには歴史というような関係が、あたかも、南方熊楠(注1)が研究した粘菌類のように、一つ一つの固体が集合し、一つの生命体になることと同じように、個性がありながら全体の一部であるというような集合体が各様式であり、そして、それぞれの集合体が多様性とさまざまな解釈の可能性を示し、さらなる進化をめざして競ってきた。というようなことを思ったりするわけです。
(このことを進めますと、さらには作家性と職人性、あるいは記名性と匿名性というようなことも考えざるをえませんが、このテーマについてはまた機会を改めまして)

「様式はマンネリではなく、偉大なフォーマットである。形式に昇華したものは素晴らしい。それ以前に消え去るものがなんと多いことか」というようなことをある人が言うのを聞きました。時代様式の成果を取り込むことは、我々の家具デザインに奥行や深みを与えるに違いないと思っています。なにしろ、時代様式の成果のベースには、膨大な人々のエネルギーが込められているわけですから。実際、有名なヨーロッパの家具デザイナーのチェアデザインなどに、古典様式をベースにリデザインし、素晴らしい製品を作り出している例のなんと多いことでしょうか。それを見るにつけ、日本や世界の伝統様式の理解は大切な作業だなと痛感しているわけです。

伝統様式を振り返るのは大切なことであると書きました、今回の論点とは多少ずれるかとも思いますが、雑誌コンフォルトに山口昌伴氏の和風についての記事が掲載されていました。読まれた方もいると思いますし、多少長いのですが、非常に面白いので参考までに転載しようと思います。
(以下次号)

注1)南方熊楠 (1867〜1941)
和歌山県生。生物、民族学者。博学をもって知られ、特に粘菌類の研究で著名。

おわりに

食管法の改正、新食糧法の制定、車検整備の簡素化、ビールの製造緩和、及びビール風発泡酒の登場など、本通信に載せた記事の中でも、かなりの規制緩和が行なわれました。ちなみにビールの場合、緩和された新しい製造数量である年間六十キロリットルでは、値段が高く、大手ビールとは太刀打ちできません。同じ価格にするためには、多量に製造しなくてはなりません。すると今度は販売が問題になってきます。巧い数量です。

番傘(和傘)には柿シブが塗ってあるものとばかり思っていた私です。これが実は違うということを皆さん御存知でしたか(?)私は最近はじめて知ったのですが、和傘に塗ってあるのは荏油なのです。では、柿シブは和傘のどこに使われているのかといいますと、糊に混ぜて糊の耐水性を高めているのです。たしかに、和傘に使用されるデンプン糊には耐水性はありませんから、これは先人の知恵です。和傘に張られた和紙の色とにおいは荏油のものなのです。もしも柿シブを塗ったならば和紙は茶色になるはずです。
このことを話してくれた和傘及び提灯製造、千歳屋の親父さんは、この家業も自分限りで廃業だとおっしゃっていました。仕事が終わった古くて広い作業場には和傘が乾燥のため並べられ、カシュー漆と荏油のかおりがひそやかに漂っていたのです。

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