家具制作鯛工房

モダンでシンプルな家具を制作する家具椅子工房です

はじめに

嫁さんと二人、傘二本に熊手を持って裏山にムカゴを取りに行きます。嫁さんは傘を広げて下で構え、ワタクシは熊手で杉の木に絡み付いた山芋の蔓をゆするのです。ばらばらと、大粒のムカゴが、広げた傘の中に収まるのです。これには、少々はまります。今年はそんなわけで、多くの収穫を得、モヤシ + 炒め豆腐 + ムカゴチャンプルーで美味発泡酒を飲んでおります。ただし、今だ "しわ寄せ" 期ですから、もう少し取りたい気持ちを押さえて工房に篭っております。
(ムカゴ:山芋の実のようなもの、葉の付け根に付く。直径は大きいもので二センチ位のものもある。種は種で別にある。ムカゴでも増える)

木材の乾燥と狂い (2) 上田友彦 (長野県工業試験場 松本駐在)/ 谷 進一郎

[T:谷]板日材で木表の側にそるのはそのためですか。

[U:上田]木表の側の方が板目の割合が柾目の剖合より多いので、それだけ収縮率が大きいからです。

[T]ミクロ的な話から実用的な話になってきましたが、実用上の乾燥はどうでしょうか。

[U]乾燥のはやさは温度と湿度と風に左右されますが、高温で低湿で風が強いほど乾燥ははやくなります。ただ乾燥があまりはやいと狂いとか割れとかを生じやすいので良い乾燥条件を見つける必要があります。

[T]一般の木製品ではどのくらい乾燥させれば良いのでしょうか。

[U]室内では室外よりも空気が乾燥燥しているので、平衡含水率が 6〜10% ぐらいになることがあると思われます。理想的にはそれより低い含水率に下げる必要がありますが、実用上10%程度で良いでしょう。

[T]天然乾燥ではどうでしょう。

[U]天然乾燥は一般にゆるい乾燥条件なので、狂いや割れは比較的少ないのですが、乾燥が遅く、長期間乾燥しても気乾含水率までなかなか下りません。例えば、ナラ材45ミリ厚では、生材を20%の含水率まで乾燥するには8〜9ヶ月ぐらいかかり、15%までには1年たってもなりません。ですから木材を2年も3年も寝かせておけるなら別ですが、天然乾燥だけでは不充分と言えるでしょう。

[T]人工乾燥ではどうでしょう。

[U]一般には、乾燥過程をスピーディにすることを目的として人エ乾燥が行なわれております。それとともに含水率を15%以下にするためにも必要です。人工乾燥は天然乾燥にくらべて、急激に乾燥させるために、木材の表面と内部の含水率の差が大きくなり、割れがおこりやすくなります。適切な乾燥スケジュールを見つける必要があります。

[T]乾燥による割れはどうして起こるのでしょうか。

[U]割れは木口割れと表面割れと内部割れの三種類に分げられます。木口割れは柾目面や板目面にくらべて、木口面からの乾燥がはやいために収縮が大きくておこります。表面割れは乾燥初期に、まだ内部の含水率が大きいとき、表面だけが乾燥して収縮するためにおこります。乾燥初期に表面の収縮が含水率の高い内部にさまたげられて充分な収縮ができないままで固まってしまうことを表面硬化と呼んでいますが、内部割れは乾燥後期になって内部の含水率が低下しだして収縮しようとするとき、その表面硬化にさまたげられて収縮ができなくておこります。したがって表面割れは乾燥初期におこり、内部割れは乾燥後期におこるわげです。

[T]それを防ぐにはどうしたらいいのですか。

[U]木口割れには、木口面に乾燥をおさえるために接着剤や塗料等を塗布します。表面割れや内部割れは乾燥条件をゆるくすることで少なくなります。しかし木材は熱と木材の中の水と水の移動によって柔らかくなる性質があります。急激な乾燥でもその性質を利用すれば割れや狂いを少なくすることもできます。

[T]乾燥による狂いはどうしておこるのでしょうか。

[U]乾燥による狂いは、板目面と柾日面の収縮率の違い、無理な乾燥による落ち込み、木材が本来もっている動こうとする性質等によっておこります。板目面と柾目面の収縮率の違いによっておこる巾ぞりは、含水率の変化によって必然的におこり、ねじれ、たてぞり等は、木材の本来もっている動こうとする性質によるものです。しかしこれらは熱や水などによって木材の柔らかくなる性質を利用て少なくすることができます。落ち込みは乾燥過程で細胞の中がつぶれることをいいますが、これ樹種によって差がありますが、乾燥条件をゆるやかにすることで、ある程度おさえることができます。

[T]人工乾燥と天然乾燥では、どちらが狂いや割れが小さいでしょうか。

[U]人工乾燥のほうが狂いや割れが大きいと思われるでしょうが、温湿度を適度にコントロールできるので、適正にすれば狂いや割れをおさえることができます。逆に天然乾燥では、乾燥条件をコントロールできないので、特に真夏などは狂いや割れが大きくなることがあります。しかし、一般には天然乾燥では数ヶ月かかるものを、人工乾燥では1〜2週間でやってしまうのですから、当然どこかに無理が生じますので、狂いや割れは大きいと考えてもらっても結構です。乾燥経過中はそれでも注意していれば良いのですが、特に乾燥が終わった後に問題が残り、内部割れがあったり、昇降盤で挽いた時に挽き曲がりを生じたり、せっかく平面を出した板材がいつのまにか反ったりしてしまいます。これらは人工乾燥の方が生じやすく、特に乾燥後期のコントロールに大きく影響されます。
(つづく)

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