家具制作鯛工房

モダンでシンプルな家具を制作する家具椅子工房です

はじめに

本日ワラビを取りに近くの山へ行ってきました。以前はしばしば弁当と缶ビールを持って山菜取りに出かけたものです。連休前後の野山は最高です。そこで提案ですが、ウッドワーカーの皆さん、工房内で仕事も良いのですが、たまには野に出て、山菜でも取り、冷たいビールで天婦羅など行ないませんか? 美味い(?)地酒もちょうどあります。予定はまだ立てていません。「うっしゃ」という方は連絡下さい。日程はそれから考えましょう。

木材の乾燥と狂い (6) 上田友彦 (長野県工業試験場 松本駐在)/ 谷 進一郎

Q2:上田さんのコメントにもありますが(人工乾燥後すぐに木材を使うと狂う恐れがありますので、室内で1〜2ヶ月寝かせておいた方が木材は安定します)、表面と内部の含水率の違いからくる内部応力の残存は、なかなか抜けにくく、これは引き曲がりの原因になります。これを積極的に抜く方法はありますか?
特に、Q2は多くのウッドワーカーにとってかなり切実な問題です。どうか、よろしくご指導お願いいたします。

A2:挽き曲がりが起こる原因というのは、幾つかに分けて考えられます。一つは含水率分布による問題です。水分は木材の表面から乾いていきますので、木材の外側と中の方とでは含水率が異なっています。急激な乾燥をしますと、外側が含水率5%位なのに、中の方は40%というような場合も生じます。この場合の全体の含水率は12〜13%位になり、適当な含水率だと思ってしまうかも知れません。もう一つは、乾燥過程に生じる応力についてです。乾燥の初期には、表面の含水率が下がってきますので、表面の方が収縮しようとする力が働きます。木材が軟らかくなっていない状態では、それになじまないので、割れを発生する場合も考えられます。まあどうにか割れないでこれをクリアしたとします。ということは、収縮しないまま、その寸法になじんでしまったということです。それから段々に乾燥していきますと、中の方が乾燥してきます。そうすると、外側の方が収縮しないままなじんでいますので、今度は中側の方が収縮しようとしてきます。これを表面硬化という言い方をします。ここでも木材が軟らかくなっていない場合には、中の方が割れを生じることになります。これを内部割れと言います。これもどうにかクリアしたとします。しかし、中の方が収縮しようとする力が残っています。これが挽き曲がりの主な原因と考えられます。従って、乾燥の過程でものすごくゆっくりと乾燥させるという方法、とにかく、乾燥初期及び後期の応力を早くなじませてしまうという方法、などがその対策として考えられます。

人工乾燥のとき、最後にイコーライジングとかコンディショニングというものを行います、これは仕上がり含水率をそろえる操作 (イコーライジング)と、内部応力を除去する操作 (コンディショニング)を行うのが一般的です。これは主として木材の外側と中の方との含水率の差を小さくする操作です。これは合わせて、表面硬化を軽減する作業ともなります。この作業はできるだけ長くした方が良いのですが、乾燥装置の効率の問題等から、完全に内部応力を除去する迄には至りません。ですから、人工乾燥の過程で全ての内部応力を除去できないとすれば、使う側で考慮する必要があります。できれば少し高めの温度と高めの湿度の中に放置するようにしたいものです。ただし、狂う可能性がありますので、ターンバックル等で動かないようにしておいた方が良いと思います。この挽き曲がりの問題はコンディショニングをできるだけ長く取ることによって勿論軽減されますが、なくなることは考えない方が良いと思います。むしろ、使う寸法に最初から木取っておくことの方が大事なのではないかと思います。特に厚さの方向に割るのは出来るだけ避けたほうが良いと思います。もし厚さを落とすのならば、勿体ないかも知れませんが、両方から少しづつ落としていければと思います。挽き曲がってしまった板は、すぐに使わないで、平滑になるように固定して、放置していれば、少しづつ直ってきます。あまり木材をストックする余裕がないかも知れませんが、仕入れの段階で考慮するのを原則にすべきだと思います。

もう一度付け加えますが、平衡含水率10%を求めようとしたら、120℃のとき85%、100℃のとき80%、80℃のとき73%、60℃のとき67%、40℃のとき60%、20℃のとき55%位が平衡含水率です。そうしますと、できれば高い温度、湿度の方が木材がその状況になじみやすいということを考慮していただければと思います。それと、木材を狂わないように固定しておくことも大事な方法です。
[上田友彦]

私は鏡板や抽斗の側板にする場合、薄いものが無いと、「厚さの方向」に割る場合が結構多いのです。薄く削ってしまうのが忍びないからです。薄板があっても、本体と共木がほしい場合も割ったりします。今までの経験上、(厚さ−6mm)÷2というのが平均的な仕上がり寸法です。その場合、激しい引き曲がりが発生する材があります。最初は激しかった材が、放置して三から五年後にはほとんど発生しなくなった場合もありました(樺材でした)。
極簡単に我々にできる内部応力を減少させる方法は、長く放置する。農家が使っているようなビニール温室を作って密閉し材を放置する、などというところですか。いずれにせよ、しばらく放置して安定させた方が良いということです。天然乾燥でも、片側に集中的に太陽光線が当たり、結構厳しい乾燥状況(乾燥ムラ)もあるので注意した方がいいとおっしゃっていました。
どうもありがとうございました。

おわりに

「'98 木の家具展」 での仏壇には少々がっかりしました。実は少し期待していたのですが、正直な所、煮詰めが足りないと感じました。ある部分で既製品を超える価値が欲しいと思いました。私が新しい「スタイルの仏壇」というものを始めて認識したのは十五、六年前です。既製の仏壇にはないシンプルなデザインが、マンション暮らしの人々に受けているというものでした。以前から取り組まれている方もいますが、私も数年前から考え、個展で発表したりもしました。これは我々がやるべきものの一つであり、価格的にも受け入れられ易いと考えていました。これこそ長い間使い続けられるものですから、デザイン的にはかなり難しいものの一つだと思います。置かれている時、扉が開けられている時、飽きがこず、木の仕事の感覚が表明され、ディテールへの気配り。なにより底に流れる作者の姿勢…。言うのは容易です、お叱りを承知で批評を書きましたが批判ではありません。

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